就活解禁後ろ倒しの影響 その2

皆さん、こんにちは。
「プロフェッショナル・キャリアカウンセラー」の饗場俊行(あいばとしゆき)です。

1年間、時間の経つのは早いですね。光陰矢の如し。寒い冬の時期こそ春への備えの大切な時間です。頑張っていきましょう。

引き続き、2016年3月卒業予定の学生さんへの就職活動解禁後ろ倒しの影響についてです。

前回は、1.短期決戦 2.インターンシップの変化 について触れました。
今回は、3.水面下での活動について考えてみます。

3.水面下での活動

「水面下」でという意味は、表に出てこない形でということです。
建前上のスケジュールの進行とは別に、インターンシップやリクルーターを通じた、オープンにならない、表に出てこない形での実質的な採用活動が行われる可能性が高いということです。

原則に戻ると、経団連のルールに従う企業は、2015年3月1日から会社説明会の解禁、8月1日から選考の開始、10月1日から正式内定という日程で進みます。

しかし、この日程に拘束されるのは経団連に所属し、所属しなくともその指針従う多くの企業です。外資系の企業やその他ベンチャー企業などは経団連の指針に束縛されないため、これまで通りそれぞれの日程で選考が進んでいきます。

ということは、既に従来通りの日程で会社説明会や選考活動が開始されていたり、早ければ内々定が出されていたり、8月まで待たずに選考活動が終了したりする企業もあるということです。

一方で選考が進み、しかし、経団連ルールに従う企業は、2015年3月1日からの会社説明会、8月1日からの選考開始まで公式的な採用活動ができないとなると、先行して採用活動を行う企業が一方的に有利に人材を獲得しそうですが・・・

学生に学業に専念させる趣旨とはいえ、経団連のルールに従う企業がただ黙ってその時期を待つようなことがあるはずがありません。

後倒しの8月からの選考活動では、優秀な人材の確保に企業の側も負担とリスクが大きいのです。
当然、ルールに触れない範囲でできることはやってきます。考えられる水面下での活動の主なこととしては、

(1) 冬季のインターンシップの実施、活用
(2) リクルーターによる活動
(3) リクルーター以外のOB・OGによる接触  があります。

(1) インターンシップは選考活動に直結させない建前ですが、事実上の学生との接触により何らかの形で選考上有利に働く方向で影響することが十分に考えられます。今の時期に会社説明会を開けない代わりに、インターンシップの説明会を実施する企業が増えています

(2) 企業のリクルーターが早い段階で学生と接触して、感触を確かめ、企業の意図に合致する優秀な学生には当たりを付ける形で継続してフォローしてくることが考えられます。実質的な事前面談の代わりと見ることも可能です。リクルーターの数を増員している企業が増えています

(3) リクルーターを活用するだけでなく、後輩に対して私的な接触を行う場合も考えられます。例えば、喫茶店等でお茶をしながら話をするような形で接触を図り、自分の会社に興味を持ってもらい、優秀な学生には当該企業に興味を持ち続けるように、解禁時期まで繋がりを継続することが考えられます

公式的には、オープンな形で企業側の採用活動ができないとしても、企業が学生に接触する機会は設けられているのです。これらの水面下の活動で懸念されるのは、従来にもまして一部の特定の大学の大学生に機会が集中することが考えられることです。

リクルーターが活動するのは基本的に既に入社実績が多数ある大学です。

企業のターゲットになっている大学の大学生は数的なチャンスがありますが、そうでない大学の学生は大手企業の内定のこだわると、何も知らされないまま苦戦を強いられることが予想できます。

それでは、どうすればよいのでしょうか。やるべきことは、変わらず早めの準備です。今の時期にできることを淡々とやる。できることの具体的な内容は以下の通りです。

(1)業界研究・会社研究をして自分の興味、関心、希望を少しずつ明確にしていくこと

(2)自分の大学の先輩が入社している企業を把握すること

自分が志望する企業にOB・OGがいるかどうか。もしいるなら、OB・OG訪問ができないかどうか、出来る場合には直接会って話を聞いてみること

(3)自分が希望する企業がインターンシップをやっていないかを調べること

インターンシップを実施しており、応募が可能な場合は積極的にアプローチする。
仮に、選考にもれてもがっかりしないこと。インターンシップに参加できなくともチャンスはあります。

(4)該当の会社のリクルーターが動き出していないかを調べること。

リクルーターに接触が可能なら会えないかどうか調べてみること

(5)情報収集、情報交換をすること

生の一次情報にアクセスできることが大事です。そのための情報交換をすること。
大学のキャリアセンターを有効に活用しましょう。

(6)大学で主催される就活セミナー等に参加すること

就活で共通のルールや、マナーを学んでおくことも大事です。しかし、残念ながら一般論を学ぶだけでは共通の土俵の上に乗るだけで突破はできません。学んだことを自分に置き換えて行動することが大事です。

自分はどうしたいのか。自分に合っているのは何か。冷静に考えてみる。人と同じではないはずです。こちらが本質です。

(7)大学の授業、試験、ゼミの活動をおろそかにしないこと。

本来の趣旨はこのための後ろ倒しなのです。
大学3年生の3月までどのように過ごしていたのか聞かれます。

早期選考、早期内定を出す企業にアクセスして早く安心したい気持ちもわかりますが、本当に自分にあっているかどうか、今しかできないことは他にないか。もう一度冷静に考えてみる必要はあります。

親ができること。

今の段階から視野を狭めることなく、他業種、他業界や、大企業だけでなく、中小企業にも、幅広く目を向けられるように、選択肢は学生さんが思っているよりも広いということを伝えてみることがあります。

企業のOB・OGに直接会って話を聞けるような人脈、交友関係をお持ちの場合には有効に活用することも考えられます

いずれにせよ、「大丈夫なのか?何かしているのか?」などと抽象的に焦らせないように心がけていただきたいものです。親の不安な気持ちは、さらに子供を不安にさせます。落ち着いて取り組めば大丈夫だということを伝えてください。

日程が後ろ倒しになったから言ってとにかく振り回されないことです。企業側も手探りの状態なのです。蓋を開けてみるまでわからないのが実情です。

とにかく慌てないことです。不安のある方は私たち「プロフェッショナル・キャリアカウンセラー」の力を是非活用してください。不安を解消し後ろ倒しの日程にも対応できる効果的なノウハウを提供できます。

経験と実績、私たち「プロフェッショナル・キャリアカウンセラー」による「就活指導」は これまで 多大な成果を挙げてきています。私たちの力をぜひ活用してください。

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餐場俊行

饗場 俊行 (あいば としゆき)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
認定キャリア・コンサルタント
株式会社 キャリア・ブレーン 就活支援事業部長

日系大手有名メーカー人事部で採用・教育担当、この経験を活かして、就活・教育コンサルタントとして独立。とくに「親子就活」実践指導に長年の実績。

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