「ブラック企業」の見分け方

皆さん、こんにちは。
「プロフェッショナル・キャリアカウンセラー」の饗場俊行(あいばとしゆき)です。

気候としては暑くも寒くもなく、過ごしやすい落ち着いた季節になってきました。
地道な作業をコツコツ継続できることが成功への道です。頑張るのにはいい時期です。

ご父兄の方から企業の選択について、とくに、いわゆる「ブラック企業」の見分け方についてご質問をいただきましたので少し触れたいと思います。

「ブラック企業」といっても実は様々です。「ブラック企業」のランキングまで発表されていますが、そもそも、「ブラック企業」の定義自体が曖昧です。

広い意味では暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指しますが、一般的に今問題とされているのは、若い労働者を長時間労働などで酷使して退職に追い込むような企業です。

ここでは私が考える「ブラック企業」の要素をあげてみます。新興の企業で複数の要素が当てはまる企業は要注意です。

若年層を低賃金で長時間労働させる。残業が多いにも関わらず残業代が適正に払われない。
休みが取れない。スキルアップ、キャリアアップが期待できない。

ノルマが過重で社員を必要以上に酷使する。継続して働き続けることが難しいように精神的に追い込む。その結果、短期間での離職者が多い。表向きのイメージと仕事の実態が大きく乖離している。等

やはり「ブラック企業」への就職は避けたいものです。せっかく就職しても疲弊して長続きせず、結局退職に追い込まれてしまっては意味がありません。

しかし、会社の善し悪しの判断はそう簡単なことではありません。世間の表面的な風評に惑わされてはいけません。理想と現実のギャップは健全な会社でもあるものです。
会社が公表している勤務条件はどこでも表向き良さそうに見えて、実態が乖離していることが少なくありません。

また逆に、世間の風評上「ブラック企業」として有名になっているような企業であっても、現在も実態が本当にブラックかどうかはわかりません。

過去に問題が起きた企業でも、指摘を受け、問題を契機に改善し、むしろ条件が良くなっている場合がありうるからです。問題がくり返し頻繁に起こっていなければ過去の問題の一事のみで判断はしない方が良いでしょう。

正攻法でお金を稼ぐのに楽な仕事はありません。仕事である以上ある程度厳しい条件であるのも仕方がありません。また、問題が起きたといっても属人的な特殊なケースもあります。

企業の実態を知るのに一番有効なのは、当該会社で実際に働いている正規社員、非正規社員の複数の方に生の声を聞くことです。人脈やツテがあると武器になります。直接的な情報収集が一番です。
かつてその会社で働いていた人の声も参考になるでしょう。

注意しなければならないのは、過去に働いていた人の声を聴く場合、早期に離職した社員の声は、偏りがあり不平、不満が中心になる場合があります。
かならずしも実態を正確に反映していない可能性があることです。冷静に判断することです。

企業風土はそれぞれです。自分に合っているかよく見極める必要があります。いずれにせよ生の社員の声が聞ければとても参考になります。

次に、生の声が聞けない場合はどうするか。

企業のデータを可能な限り調べてみることで把握は可能です。例えば、就職四季報、会社四季報(東洋経済新報社)等で、調べられる会社のデータを調べてみることをお勧めします。

気をつけるべき、着目すべき目安としては、以下のような項目です。

1・企業の募集広告の条件が良い。
例えば、初任給が高額である、労働時間が短い。やたら見栄えが良い。

一見、好条件で良さそうに見えるのですが、人が集まらないので初任給を高く設定して、見せかけの条件を取り繕い、実態を明らかにせず入社後酷使する企業に良く見られます。良い条件には、必ず隠れた理由があります。

2・簡単な選考で採用されやすい。即採用内定を出す。
短期間での離職者が多く、恒常的に人手不足のため、すぐに内定が出ます。面接の時間、回数が短い。裏を返すと従業員の将来のことを良く考えていないのです。従業員を酷使する企業は入口が緩いことが多いものです。

3.入社3年後の離職率が高い。
3年前に入社した社員が3年間で辞めた率です。離職率の数字が概ね3割より高い数字の企業。実は離職率が高いからと言って、そのことだけから直ちに悪い企業とも言えないのですが、早く辞めている人が多いということはそれだけ働きづらいことが推測できます。

4.従業員の平均勤続年数が短い。
居心地の良い会社であれば勤続年数も長くなっていきます。

5、よく変わる。
例えば、飲食系の企業で頻繁に店名を変え、閉店、出店を繰り返している。常に人材募集の広告を出し続けている。従業員が定着せず、経営が不安定。名前を変えてごまかしている等。

以上はあくまで目安ですが、企業選択の際の判断には、人生の経験値が活きて来ます。まさに親御さんの出番の一場面です。肝心なのは、ご子息、ご令嬢に本当に合っているかが大事です。

親の価値観の一方的な押しつけは禁物です。あくまで冷静に、ご子息、ご令嬢の話をよく聞いて、尊重することです。どんなにおかしいと感じても全面的な否定はしないことです。

経験は参考になりますが、反面、経験に縛られて物事を硬直して見がちになりやすいものです。
アドバイスの際は、あくまで一個人の意見として、こういう考え方もあると、押し付けにならないように伝えられるとよいでしょう。

同時に、就活を継続していると情報量が多くなり、錯綜して学生さん自身、人の話が素直に聞けなくなって来ることが珍しくありません。

親の話も素直に聞けない場合が少なくありません。自分の頭で考えて決断するのは大事なことですが、冷静に人の話に耳を傾けてみる大切さも伝えてみましょう。

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餐場俊行

饗場 俊行 (あいば としゆき)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
認定キャリア・コンサルタント
株式会社 キャリア・ブレーン 就活支援事業部長

日系大手有名メーカー人事部で採用・教育担当、この経験を活かして、就活・教育コンサルタントとして独立。とくに「親子就活」実践指導に長年の実績。

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